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古典古代英雄像の長くすらりとした足の理想を再現

古典古代英雄像の長くすらりとした足の理想を再現するには、足のラインが途中で中断する半ズボンではだめだったのである。腰から足首まで途切れることなくすっと伸びる脚線。この美しさを再現するべく登場したもの、それが脚にぴったり沿って、足首までのびるズボン、「パンタルーンートラウザーズ」であった。「パンタロン」と聞くと、七〇年代に流行した、あの膝下がラッパ風に広がるズボンをつい思い出してしまうが、そもそもこの言葉の語源になったのは「パンタローネ」という、あるキャラクターの名前である。イタリアの喜劇やイギリスのパントマイムに登場する、細いズボンをはいたやせこけた老いぼれ役の名前なのである。服飾の伝統としては、細いズボンをイメージしていただくほうが、この時点では正しい。そこでパンタルーンートラウザーズ。ここで重要なのは、腰から足首まで布が中断せずに続いている、すなわち長ズボンである、という点てある。

パーソナルスタイリストの仕事

私は、コーチのほかに、パーソナルスタイリストというもうひとつの仕事を持っています。スタイリストというと、雑誌のモデルさんやテレビに出る芸能人をコーディネートする仕事を思い浮かべられると思いますが、それを一般の個人の方を対象に提供するのが、パーソナルスタイリストの仕事です。私はいままで、男女合わせて1000人以上、年齢も18歳から72歳まで、たくさんのお客様のスタイリングを直接担当してきました。その経験からわかったことですが、多くの方がご自分の服装について不安を持ってらっしゃるようなのです。「普段着ているこのスーツは、はたして自分に似合っているだろうか」「もしかしたら、自分は場違いな格好をしているのかも」特に男性のビジネスマンのお客様には、そういった漠然とした不安を持たれている方が多いように感じます。

新帝国主義の時代に突入する一八七〇年代

新帝国主義の時代に突入する一八七〇年代から一九一四年の第一次世界大戦にかけて、文字どおり地球上に日の沈むところなきほど点在する植民地に、本国でのマナーや生活習慣をそっくり持ち込んでいったのである。「いかにおぞましくともセントソエームズーストリートで着られているのとまったく同じ服を熱帯でも着用するのが、植民地でのエチケットなのである」とは服飾史家ジェームズーレーヴックの皮肉である。このマナー遵守の精神は、もちろん風刺や鄭楡の格好の対象になりうる。しかし私は、彼らのかくまでにかたくななマナー遵守の精神こそが、体力と精神力の限界を試されるような熱帯や異文化圏でのサバイバルと成功をもたらした鍵になったのではないかとも思っている。


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